左右

2016-11-20から1日間の記事一覧

死んだ蝉を苗床に広がる死が少しずつ成長する夜 意識が遠ざかり、食い潰されてゆく時間に 痛みすら忘れ、ただ悲しく、辛く、苦しい呼吸 を繰り返し、何もかもが眠る冬 に、そう、僕は生き返った

めまい

好きを重ねてさっさとこの世を嫌いになってくれればいい。 めまい、景色が、なにもかも知っていた風景だけが汚らしく滲む、だけ 捨てきれずに反射で掴んだ自分が本当に醜いだけで、あなたはそんなふうになにを、見つめているのかもうわからない 重ねて、息を…