左右

輪郭線が消えてしまいそう、まぶしいバス停。 秋の手が夏の背中を撫ぜて、もう少しだけって、そう言ってる、そんな気がした。

浴室の壊れたタオル掛けのネジをプラスドライバーで左に回転させながら、なんだか全部、幻だったのかもしれない、というか、この場所にあったものは少なくとも一度リセットされるんだなと思った。 自分の全体図を思い浮かべると輪郭の所々が点線になっていて…

おばあちゃん

祖母が亡くなった、すごくいいお葬式だった。 シャンソンが流れたり、40分くらいのお経を聞いたり、たくさんのお花を棺に入れたりした。 こんなに丁寧に送ってもらえるならいいなあ、と自分が死んだ後の事を少し安心した。送る前に触れた祖母の手や額はとて…

としがせ

ホラー映画をよく見るようになりました、その迫り来る得体の知れない恐怖の中に、自分がいつも戦っている妄想の相手っぽいものをみたからです。 得体が知れないからこわいです。名前をつけることをサボってると言われたら、困ります。 最近、友達と食事をし…

こころは入れ替えない

その光は窓からそそいで、たぶん川上さんのかいた詩の様な感じで部屋を満たす。 光と水は似てる気がする。 ベッドを光の当たる場所へ移動して、また眠る、折りたたみベッドで生活してるからそんなこともできるよ。 絵を買ったり飾ったりした。でも、たった一…

口が痛い

雨と曇りが続いてる、朝も夕も変わらない光。雨も好きだけどと言いながら毎朝少し憂鬱。 掃除、好きではないはずなのに手っ取り早い達成感のせいでひとりの暮らしを始めてからはよくするようになった。最短で自分からほめられたい時なんかにはゾンビみたい隅…

遠浅

編集デザインした本の展示をしています。 内容は川上陽海さんの詩・小説・写真です。 よしかわさんとの二人展です。 本郷にあるカフェギャラリーです。 River Coffee & Gallery〒113-0024 東京都文京区西片2丁目21−6https://goo.gl/maps/Qu7pWGodgs82

簡易包装

てんびん座のくせに、肝心なところでいつもバランスの取れない人間だった。 まだ前倣えをしていたころからはだいぶ大人になったかもしれないけど、その頃よりもただ元気が無くなっただけかもしれない。 本当は、もっと拗らせることが出来たかもしれないけど…

あいだかなんだか知らねえけど

柔らかく平坦でまっすぐな道 眩しくて目がさめる、朝の陽射しに照らされ 部屋の植物が喜んでいる。わたしも嬉しくて、キラキラ輝く稜線を目で追う。 布団が暖かくて嬉しい。 夜、少し寒いのも、嬉しい。昨日1つ歳をとった。あれから、なんていうけど あれか…

すぐにいかない

この季節になると死んでしまった友達のことを思い出す。 一緒に出かけた最後の新宿御苑で拾いタバコをしていたこととか、初めて奢ってもらったこととかあの交差点で高く舞い上がるコンビニ袋のことを思い出す。 湿っぽい、小雨の降る6月の夜に、友だちから急…

西洋タンポポが埋め尽くす空き地 隈の染みついた顔 見ない夢、感覚のある恐ろしく鮮やかな夢、気持ちが悪い、いつか溶け込む夢、境界線の曖昧

今日は静かな日静か、穏やか。こういうなんでもない日に描く絵は、なぜか不穏になることが多かった。ドローイングを毎日している時不思議なことだなと思っていた。空っぽに近いと、空洞の先に手が届きやすいのかもしれない。 本当の今日の今日は風がつよい。…

生をする

もともとは、自分のことを語る手段が欲しくて絵を描き始めた。 生温い空気を吸って、いつもよりきつい浮浪者の臭気を感じながら西口通路を歩く。 なだらかに移り変わるリズム、刻まれる音、自分の身体がいつもより鬱陶しい温度だなあ。 今思うのは、今何も思…

なまみ

坂道で、潰れた鳩をみた。朝方4時、社から家へのタクシーを探している途中に見かけた。肉が飛び散り、赤く、街頭のせいで少しピンク色に見えた。 それをみながら何かを想像する。 昼食、安さから行く、牛丼チェーン店、牛の血肉を食べているんだと、屠殺の現…

べつのひと

夜、太陽のひかり 昼間 仕事が詰まっていなかったので、あかるいうち空気をいっぱい吸った 今日は昨夜寝るのが遅かったのに気持ちのいい朝でよかった 光を浴びる機会が本当に少ない

今日は仕事で、まだあまり慣れないペンタブで絵を描いた。 もっと使いこなせるようになりたいが、普段家で練習できるような時間が少なく中々やりたいことが頭の中で走り回っては休み、走り回っては忘れ、を繰り返している。 いいものを作りたい。 自分の手か…

つかれたからって本を読まないで帰るって言うのはだめらしい。 家に帰っても眠れない。仕事がべったりついてきて。 読めば、会社を出てから1時間後の最終深夜バスに乗る頃少しは、落ち着いている。 喉が渇いた、3食とはなんのことだろう。

死なないで

血のにおい足音、呼吸街忘れ、白紙、右手、剥がれ、飲み込み、ダメ、拾い、優しくする、死ぬ、死ぬこと。 目が見えなくなって、言葉を話さなくなる。偽物の言葉を使う、親指の付け根。また毟って、眉を掻く。欠いた左欠いた。覚え、補う、記憶しかない。補え…

‪絶対に近づいて欲しくない領域が久々表に出てきたと思ったらさんざ暴れた挙句きったねえ顔描いて泣いて疲れてねむった。これが自分の自分かあ随分元気だあそうかあ。お前が消えたら急にすごいお腹すいてきて、眠たくなった。ただの人間だなあ好きにしてくれ…

嘘つきは死んだ

素直に誠実に生きてる。素直に誠実に生きて、素直に誠実に生きてるのに気がついたら背後からすらすら手が伸びてきて目も耳も鼻も口も塞がれる。だからここがどこで目の前の人が誰であろうが自分には関係ない。関係がないのにつらくなるのが不思議。関係あり…

にじんだ

いろんなこと忘れた。 誰かの中に自分を見付けてはその人になって、どうせ何もできない。 あまりにも世の中との相性が悪かったから、そう見えないように装ったら電球みたいな人になった。 熱が出て、ダメだった。誰の期待にもこたえられる人間ではなかった。…

結局堂々巡りの毎日と堂々巡りの思考を何年か周期で繰り返している。自分でもおかしいくらいになにひとつかわっていなくて、あ、そうか気づいたような気がした自分発見については知れば知るほど人間として自分を認めていくのが辛い。人を好きでなく、自分を…

なんの言葉も出ない、感覚は浮かんでは消えて何も残らない 無いのと同じなのに、何かを気づいて欲しいと脳に囁かれる。 その声さえ聞き逃して なんとかその日をやり過ごす この短い期間でたくさんの知らない蔭が行く当てもなくうまれた。それは自分の感覚だ…

精神と夢

安心、それって、"消える"ということだと思った。 わたしたちの世界に境界線などなく、どこからでも始まりどこからでも終われる、家の帰り方を忘れ、今をなくして陽の光に当たりに行こう、それはとてつもない不安でもあるけれど 闇雲の中にひかり、多分

第一関節を折る

‪肯定も否定もお飾りで本当のことは存在しているという事実それだけ。ひとり、とはひとりと気付いていられる状態。孤独、それは安心、を耳で聞いて息をしてから知ったことで、それ以前に孤独など存在しなかった、それはわたしには存在しない感覚だった、膨張…

くうに

捲る。 ページを捲る、時間を捲り、空間を捲る。 少しの呼吸すら飲み込み、心臓の音を耳で感じる。指先に全ての神経が宿り、聞き、目はもはや脳の奴隷 あなたやわたしの現実が、それぞれ異なるようにいま目の前の事象、手触りすら操作されていたから。なにに…

意味

もしかしたらいつも特になかったのかもしれない。 はやくいろんなことを取り戻そう この歳になってまでまだこんなに幼い思考で恥ずかしいけどむしろ貴重だと思えよと自分に言い聞かせた。死ぬまでバージンヅラで

お湯が温かい

寒い日にはお湯を配って欲しい。おねがいします もう何もかもつらいのになにもかも諦められない 弱いし馬鹿っぽい誰にも見てもらえない道化師なんつってほんと意味ないんだけど。多分なんもかんもが劣ってるという感覚が両手で数えられる年の頃からあるので…

正しい不協和音

不協和音でないほうがその空間には不釣り合いだったんだよ。 常に人の全てをスルーしてる気がする。自分の全てもスルーして欲しい。 本当のことはそっちが勝手に見極めて欲しいし全て本当なのもわかって欲しかった。 まあ人間の選り好み激しい人生送って来た…