左右

Ps I love you

蒸し暑い日中、浮腫んだ体を操作できずに触るiPhoneただの薄っぺらい何か。

着る服も決められない朝に雲が落ちてきた、雨が降った。
望みのものがなければ代わりの物も見つからず、売り場の前でただ立ち尽くす遅い夕方
流線形を描いて飛んでった空の向こうから落ちてきたのは雨ではなく自分みたいなものだった

B4ケント紙へ落とした黒

ブタ色の服を着て歩く秋頃なのに、部屋暑くて腕を捲る、壁に並んだ壁の絵を腕組みし
倒錯した脳が見たのは人間の後ろ姿だった
クロスクロスした左右はどちらとも言えなかった
あれはどちらとも言えない両手

4本の手両手

人が人