それは誰かのこと。
突然の生きづらさは本当は突然ではないの、自分だけ知っている。
歩く。歩いているということは足が左右交互に前へ動き続けるということ
いつでも私を救うのはどうしようもなく単純な事柄だけだ。
複雑なことをねじ曲げた、無理やりにも真っ直ぐにする。
傷だらけの単純さを右手に持ち替えて、少しだけ息を吸ったり吐いたりする。
捨てた複雑に息を殺しても見つかる今夜は、ただ寂しがりのうめき声を聞いてしまっただけだとおもう。
危険な行為だとは知っていた。
その絡まった針金を切って切って、自分の手は血で暖かい。
何を必死にわらうのかもちょっと分からなくなってきている。
君や君をわらうこともできない。
足元を見て歩くと、靴が代わりばんこに見えてくる。
そんなことが面白くてただ下を見つめて歩く暖かい秋。
何ヶ月前からか自分の靴、汚れているのに気づいてた。
空いた左手、皮膚の柔らかさを確かめた。
誰が私をわらうことが出来るだろう。
世の中ふざけてるわけではないのに、角度の違いで私たちは隣のヒトを憎んだりする。
わからなかっただけで
きっとあちらの世界では愛し合っている