左右

くうに

捲る。

ページを捲る、時間を捲り、空間を捲る。

少しの呼吸すら飲み込み、心臓の音を耳で感じる。指先に全ての神経が宿り、聞き、目はもはや脳の奴隷

あなたやわたしの現実が、それぞれ異なるようにいま目の前の事象、手触りすら操作されていたから。なににも気付かず、気付かれず、わたしは夢でいい、そのまま生きようと思った。