左右

なまみ

坂道で、潰れた鳩をみた。朝方4時、社から家へのタクシーを探している途中に見かけた。肉が飛び散り、赤く、街頭のせいで少しピンク色に見えた。

それをみながら何かを想像する。

昼食、安さから行く、牛丼チェーン店、牛の血肉を食べているんだと、屠殺の現場は見たことがない。何かを察して鳴きわめく牛を想像しながら食べた。この絵図は、島崎藤村を読んだときに覚えたものですか?茶色くていい匂いのする調理済みの肉を食べてるからいつもそれがなんなのかを一切思い出せない、牛の血の色を考えながら、美味しいなあと食べた。

頭を働かさない。指示だけで動く、想像はする、するだけ、何1つ自分で決着をつけられない制作物、なんのことかが、わからない。

あたまを、このままの状態で使い続けるならわたしである必要がない。